正木麻衣子(Vo)ライブ at "WEST"

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    一昨日に Don't Miss It!!!カテゴリーでご紹介したばかりのライブだが、昨夜行ってまいりました。

    サイドメンの方々の音はそれぞれ知っていたけれど、主役正木麻衣子さんのヴォーカルについては、昨夜初めて聴かせていただいた。

    いやーー、良かったねぇ!

    隣の席の女性が、どこか美空ひばりを思い出すわ〜呟かれていた。ジャンルは多少違えども、歌というものを本当に愛し、そのエッセンスに向かって、ひたむきに進んで行った者だけが披露できるその成果、自信というものを垣間みる思いがした。無論それは、アーティストにとってすれば、ひとつの通過点に過ぎないのかもしれないけれど。

    技術的にどうなのか・・・もちろん、そんなことはボクにはよくわからないし、またある意味「どうでもいいこと」なのだ。

    評論家先生方の真似をして、「巧さ」の分析をしてみることができるかもしれないけれど、聴き手としては、結局伝わってくるものがあるかどうか・・・そこだけなんじゃないのか・・・そんなことを漠然と考えながら、知らず知らずに耳の感度が上がっていくのを感じていた。

    正木さんが、昨夜のステージでも語られていたけれど、日本のシンガーはもっと日本語を大切にしなければならないし、日本語の美しさを表現しなければいけない・・・これはもっともなことだとボクも思う。

    日本のジャズシンガーは、ご本家アメリカのアーティスト達をリスペクトしながらも、後追い、物真似に終始しちゃいけない。このことはちょっと理念っぽく響くかもしれないけれど、そうではなくて、もっと本質的なレベルで、歌がその人のモノにできるかできないかといった問題じゃないか・・・と最近よく思う。例えばそれは発音だとか、イントネーションとかいった言語の問題かもしれないし、表現のしようのないスピリチャルなレベルでの話かもしれない。

    話が少し横道にそれるけれど、このあいだ、Helen Merrill の "Bossa Nova in Tokyo" というアルバムを聴いていた。彼女が日本語で歌う部分を聴いて、正直ボクは落胆した。こんなの聴くぐらいだったら、青江美奈やちあきなおみを聴いた方がはるかにいい。大御所 Helen Merrill でも越えられない一線がある・・・というか、日本に来たのだから日本語で歌をうたわせようという企画を考えついたプロデューサーの気がしれない。

    正木さんは当夜、浅川マキの曲を二曲入れられていた。このチョイスは、ボクにとっては嬉しいサプライズだった。というのも、彼女が亡くなってからというもの、ずっと彼女の歌が気になって、古いレコードをひっぱり出しては聴き入る毎日だったからだ。
    同時に、浅川マキの曲をステージの一番の山場にセットした正木さんの気持ちと共鳴できたような気がした。

    「この曲を皆さんの前で歌うことができるようになるのに5年かかりました」

    ・・・そうかぁ・・・歌ってそういうもんなんだよなぁ、うんうん。

    ライブのレポート・コーナーに書かずにエッセイ・ブログに書けよって言われそうな内容になってきたので、このあたりで急いでまとめにかかろう・・・。
    もし若い演歌の歌手が、「歌は心でうたうもの」「日本語をもっと大切に」なんてステージで語った日には、「フンッ!」ってなもんだけど、昨夜はそんなひねくれ者のボクが、妙に素直にさせられてしまったステージであった。
    周りを見渡すと、そんなボクと同じように、今夜はチトやられたなって顔つきのオヤジが何人かいたことも記しておこう。


    (記:しろくま)



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